「1年続けて気づいたこと。変わったのは“私が辞めるかもしれない”からだった」

介護の仕事を始めて、もう1年。

この1年、正直きつかった。体力も、気持ちも、人間関係も。それでも、なんとか続けてきた。そんな中で、今月ちょっとした変化があった。

今まで一切つかなかった残業代が、つくようになった。

正直、「やっと?」と思った。

今までだって、残業は普通にあった。送迎が押す、記録が終わらない、人が足りない。でも、それはずっと“なかったこと”みたいに扱われてきた。

なのに、急に変わった。なんでだろうと思っていたら、後から理由を知った。

10年勤めてきた多国籍のスタッフが、社員になって、施設長にこう話したらしい。「みんながちゃんとやらないと、あの人が辞めちゃう」そして——その「あの人」は、私だった。正直、驚いた。自分では、ただ必死にやっていただけ。去年の11月に辞めると所長に口にしたこともあったが…皆は知らない。

さらに、カンファレンスには出ていないのに、資料には「職員の賃金を上げる同意書」の捺印があった。いつの間にか、話が進んでいた。

なんだろう、この感覚。

嬉しいわけでもなく、スッキリするわけでもなく、ただ一つ思った。

人は、いなくなるかもしれないと思った時に、やっと動く。

この1年、頑張ってきたことは何だったんだろう。でも同時に、こうも思う。

誰かが見ていてくれたから、動いたのかもしれない。あの子の一言がなかったら、今も何も変わっていなかったかもしれない。

この現場で働いていて気づいたこと。

頑張るだけじゃ足りない。

ちゃんと伝わらないと、意味がない。そしてもう一つ。

自分の価値は、自分が思っているよりも、周りが分かっていることもある。

頑張って来た結果を知る瞬間。

頑張って来てよかった。

素直にそう思えた。

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